※当サイトには広告が含まれます

【4話】実録|東京ギャング物語 ~ギャングの刺青~

ネット小説
スポンサーリンク

著:アンダギーサンダギー

※この話は実話を基にしたリアルな物語ですが、実在する団体や個人名を伏せるために、至る所に仮名を使っています。


前回のエピソードはこちらから

ギャングの刺青

しばらくすると上下黒のヘビーウェイトスウェットにスキンヘッド、身体からヤバイオーラを纏ったリーダーが登場した。

リーダー格のスキンヘッドの男「おお、ちゃんと来たんだ。ってあれもう一人いただろ昨日。」

少年A「寝てたみたいで、遅れて行くって言ってました。」

リーダー格のスキンヘッドの男「ああ(笑) まあ外人だしな(笑) OKOK。どうよここの雰囲気は。」

少年A「思ってたよりも楽しめそうです。今後もよろしくお願いします。」

リーダー格のスキンヘッドの男「俺はGって言うんだ。まあ好きに呼んでよ。呼び捨てでも良いよ。」

少年A「いやさすがに呼び捨ては…(笑)」

Gさん「いやマジでなんでも良いよ。呼びやすい呼び方で呼びなよ。偉ぶる気もないし。ちなみに俺はチームの頭(リーダー、代表の意)じゃないから。」

少年A「え?Gさん頭じゃないんですか?じゃあ誰が… 」

Gさん「たまにしか顔見せないけど、おまえよりも1~2個年下だと思うよ。広島でかなり有名な悪いやつでさ。〇〇会の人があっちの刑務所で見つけてスカウトしたらしい。歳は若いけど半端じゃない悪だよ。」

少年A「えー、そんな高校卒業したてのやつがこんな札付きの悪たちのトップを務めてるんですか。」

Gさん「まあここは横の繋がりだから、正直言って頭がどうとかじゃないんよね。って言ってもまあこのチーム仕切らせるくらいに〇〇会が認めた男だから、年齢関係なくそういう器だって事だよ。俺も東京で愚連隊やって若い時から無茶苦茶やってきたけど、すげえやつは年齢関係なくすげえし。」

少年A「まあそうのち会うだろうし、楽しみにしておきますわ。」

Gさん「そういえばおまえ武器なに持ってる?」

少年A「今日は持ってきてないですが、普段は警棒かメリケンサックです。警棒は深めのポッケのズボンじゃないと入らないし、メリケンも重くて邪魔だから日によります。」

Gさん「次から必ず持ってきな。ギャングの喧嘩は基本的に生きるか死ぬかだから、素手のやつなんでほとんどいねえぞ。」

少年A「Gさんは何持ってるんですか?」

Gさん「俺はこの短めのナイフだね。刃渡り短いから持ち運びやすいし、なによりこの刃渡りだと根本まで入れても生きるか死ぬかは相手の生命力次第だから面白いだろ。」

実際こんな会話が日常茶飯事なのだから恐ろしい。

少年A「俺まだ刺した事も刺された事もないんですが、やっぱり刺されると痛いんですか?」

Gさん「あたりまえだろ(笑) どんなに短いナイフでも刺されれば動けなくなるくらいに痛いよ。俺も何か所か腹刺された事あるけど、マジでうずくまっちまうよ。そのあと地面に転がってる所をボコられちゃうからやっぱり刃物は強いよね。」

そういってGさんは腹部の刺し傷を服をめくって見せてくれた。
Gさんの身体にはびっしりとタトゥーが彫ってあった。

少年Aは無数の刺し傷にも驚いたが、それよりもGさんのタトゥーの痺れるほどのカッコ良さに衝撃を受けた。

Gさんのタトゥーは和彫りではなく、海外の映画やドラマで見るような洋彫りで統一されていた。

今でこそ洋彫りなどのアメリカンなタトゥーやトライバルタトゥーなど、海外デザインの刺青を見る機会は増えたが、少年Aが生きた時代はまだYouTubeは愚かパソコンやスマートフォンなどが普及する前の時代。和彫り以外のタトゥーを実際に見る機会は少なく、当時の少年Aにはとても新鮮に映った。

少年A「うわあ…ってすいません刺し傷もすげえっすが、Gさん刺青めちゃかっけえっすね…。ちょっともっと良く見せて貰っていいですか…」

Gさん「なんだおまえタトゥー好きなのか?俺のは洋彫りだからおまえら不良少年が好きな龍とか虎とかの和彫りとは全然ちげえぞ」

少年A「いや俺和彫りももちろん好きなんですが、HIPHOP大好きなんでタトゥーめちゃ憧れてたんです。海外のPV(プロモーションビデオの意、今ではミュージックビデオと言うが当時はPVと呼んでいた)でしか見た事なくて、生で見るの初めてっす…。感動してるっす…。」

Gさん「おおなんだそうなのか珍しいな!背中のタトゥーはかなりすげえぞ」

そういってくるりとまわって後ろを向くと、Gさんの大迫力のギャングスタタトゥーが少年Aの目の前に広がった。

ここでそのタトゥーの柄を詳細に書いてしまうと本人特定に繋がってしまうので伏せますが、衝撃的なほどかっこよかった事を覚えています。

少年A「いや…、Gさん…、これやばいっす…。やばい…。めちゃくちゃカッコイイですこれ…。」

Gさん「おおそうか嬉しいな。彫師紹介してやるからおまえも彫って貰えよ。」

少年A「金がねえっす(笑)」

実は少年Aは数年前に地元のヤクザたちが通う彫り場に連れて行ってもらった事があり、そこで上半身にガッツリ和彫りを入れる予定だったのだ。しかし手付金を入れた数週間後、車で大きな事故を起こし、修理代で貯めていた金を全て失っていたのである(笑)

Gさん「金がねえんじゃだめだ(笑) 貯まったら声かけろ連れてってやるから。」

T「俺の刺青も見ろ。和彫りと後はイタズラ彫りだけど。」

つづきはこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました