※この話は実話を基にしたリアルな物語ですが、実在する団体や個人名を伏せるために、至る所に仮名を使っています。
ヤクザとのトラブルと抗争
ブラッドパラダイスでの生活も板についてきたある日の事であった。
Gさんから緊急招集がかかった。
普段あまり緊急でメンバーが集められる事などないため、集まったメンバーにも緊張感が漂っていた。
Gさん「兄貴分の舎弟が飛んだ(逃げる事)。今から捕まえに行くから武装して何人かついてこい。」
少年A「いや何人かって、ちゃんと免許証持ってるの俺くらいしかいないし、俺は確定ですやん…。」
Gさん「その通り。」
少年A「武装してって事は、相手もそれなりの感じでくるんでしょ?」
Gさん「当たり前だろ。組から飛ぶってことはおまえもわかってるだろうけどそれなりの覚悟で飛んでるんだから、相手も必死に抵抗するだろうよ。腹刺されると助からねえかもしれないからサラシ巻いてこいよ。」
少年A「いやサラシなんてどこで巻いてくれるんすか…、しかもこんな時間に…。」
招集がかかったのは夜だったので、サラシを入手するには無理があった。
Gさん「おまえ茶化してんじゃねえぞ。今回の拉致はお笑い一切抜きでやらないとほんとに死ぬぞおまえ。」
少年A「ちぇ…、なんでいつも俺がこんな貧乏くじを…(笑)」
Gさん「この前クラブ奢ってやったろ!文句言わず気合いれて追っかけるぞ!」
しかし結局この日は飛んだ舎弟を見つける事はできなかった。
この出来事からそう遠くない日である。
ブラッドパラダイスが拠点を置く街で大規模な抗争が起きた。
この抗争は多くの負傷者、重傷者を出したが、非常に闇が深く、ニュースにもならず、なぜか警察も来なかったのである。
詳しくは筆者の身が危ないため書けないのだが、この事件を堺に少年Aは地元を離れる事になる。
というか離れざるを得なくなる。
これを機に少年Aは神奈川のY市へと移り、新たなギャングスタストーリーに巻き込まれていくのである。
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