【ネット小説】第16セクターの人喰いボノボ|第2話 | KENS/ケンズブログ
第16セクターの人喰いボノボ 第3話
第六章:最期の一撃
ボノボは執拗に追いかけてきた。だが、黒崎はこの瞬間を狙っていた。
彼は事前の調査で、地下には崩落寸前の梁があることを知っていた。計算通り、獣を誘導し、最も脆い場所へと誘い込む。
「来い……!」
ボノボが黒崎に飛びかかった瞬間、彼は鉄パイプを振り上げ、梁を叩きつけた。
「——ッ!」
轟音とともに天井が崩れ、巨大なボノボは瓦礫の下に沈んでいった。しばらくして、静寂が訪れる。
第七章:終幕
黒崎は息を整えながら、ボノボの埋もれた場所を見つめた。二度と動かないことを確認すると、彼はカメラを手に取り、最後のシャッターを切った。
「これが……人喰いボノボの最期だ」
彼は静かにその場を後にし、朝焼けの中へと消えていった。
(完)
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